前回、基本知識Gで、学力検査と学校選択問題についてお話ししましたが、今回は、理科の学力検査についてお話しします。
理科は、学校選択問題はありませんので、全公立高校が同じ入試問題(学力検査)です。問題形成は大問が5つあり、1小問集合問題(各3点×8問=24点)、2地学(3〜5点×5問=19点)、3生物(3〜5点×5問=19点)、4化学(3〜5点×5問=19点)、5物理(3〜5点×5問=19点)で全30問前後出題されます。理科は中1〜3年の各学年で、1年を通して生物・化学・物理・地学の4分野を学習します。例えば、地学分野は中1で「大地の変化」、中2で「天気の変化」、中3で「地球と宇宙」です。入試問題の大問2で出題される地学は、この3つの分野のうちの1つが出ます。R5年度では「天気の変化」から出題されました。その結果、来年の入試では、「天気の変化」は大問2としては出題される可能性が非常に低く、中1の「大地の変化」または中3の「地球と宇宙」のどちらかが出ると予想できます。ただし、仮に「大地の変化」が大問2(19点分)で出題された場合、1の小問集合問題で、「天気の変化」と「地球と宇宙」から1問ずつ(各3点×2問=6点分)出題されます。これは地学に限らず、他の分野も同様ですので、田島・内谷教室では過去の入試問題から私が今年、大問で出題されそうな分野を直前対策でR6年度で出題される可能性の高い分野を予想して授業を行っていきます。
埼玉県の理科の学力検査の特徴として、全30問前後中、計算問題が3〜5問、記述問題が5問前後、作図が1問、化学反応式またはイオンの電離式で1問出題されます。そして、大問2〜5で出題される問題は3ページにわたる生徒や先生の会話文形式の長文問題で、実験や観察で調べたこと・わかったことを穴埋めする問題になっています。そのため、「正確に把握する読解力」、「必要な情報を取り出す分析力」、「説明や理由を記述する表現力」が試されます。
過去3年間の平均点は、R3年度56.2点、R4年度52.5点、R5年度58.2点です。また、北辰テストとは違い、正答率10%以下の問題はなく、全30問前後中、正答率40%以上の問題数は20問前後です。
このように決して難しい問題が出るわけではありませんが、学校の定期テストや北辰テストとは違い、いままで経験したことがあまりない会話文形式の長文問題に慣れることも重要です。OZの直前対策では、過去問だけではなく、「予想模試」として、入試にそっくりな長文問題形式を用意して授業を行っていきます。
